現在、広野町に滞在中なのは金藤みなみさんです。
今日は制作途中の金藤さんの作品を見ながら、どうやって仕上げていくのかをディスカッション。
金藤さんのプランとしては大きなフェルト地に広野町で集めた端切れなども縫い付けつつ、「日の出の松」伝説の竹(乳母の名前)、そして松の木や蛇なども図像として入れていこうというもの。
加藤からの意見として、もちろんその大方針は問題ないと思うけれども、現代アート作品として完成させるとするならば、一目見た瞬間に「竹さんと松と蛇の絵なんだね」と全てを分かられてしまうよりも、5分くらいかけて「ああ、なるほど」というところに落ちるような構造にしていったほうが良いかもしれないですね、というものをお伝えしました。
そのためには(単なる考え方の例として)乳母というキーワードから横に展開していって様々なケアギバーの姿を入れていくとか、伝説は1000年前のものだけれどもそこに現代の事物も描かれているというように、ある意味で読解のノイズになるものを一定量足していって、読み解きにかかる時間や読み解きの形を増やすのも面白いですよね、ということをお話ししました。